第45番 岩屋寺【四国八十八ヶ所霊場】

愛媛県上浮穴郡久万高原町にある、第45番札所の 岩屋寺 は、四国八十八ヶ所霊場全体をみても有数の難所です。

切り立った断崖の中腹にあり、車やバイクは途中までしか行けません。参拝するためには例外なく急勾配の坂道を歩かなければならないからです。

若い健脚自慢の人であってもただではたどり着けない、厳しい山岳霊場です。

岩屋寺(海岸山)

駐車場は2か所あります。どちらに駐車してもそれほど距離は変わりませんし、駐車料金も変わりません。

この駐車場から先は急勾配の参道になっており、歩く以外の手段では到達できないので、心して進んでいきます。

駐車場から見渡す景色は、四方を山に囲まれた大自然の山里という印象です。すでにかなり標高の高い場所にいるはずですが、ここからさらに登るなんて・・・。

参道の登り始めには、露店が並んでいます。お遍路用品(ろうそくや線香など)が一通り揃う状態です。

他にも、ちょっとしたおやつも売っています。まずは腹ごしらえとばかりに大判焼きのようなものを購入しました。

すごいボリュームです・・・と思ったら、2つくっついていました。さすがに2つとなるとラッキーなのか、アンラッキーなのか。

さて、さっそく進んでいきますが、序盤からそこそこの急勾配です。しかも森の中に突入して行くようなこの雰囲気。

どんな試練なのでしょうか。

手すりもしっかりと整備されていて、落ち着いてゆっくりと登って行けば到達できそうな印象です。

ただ、少し登ったくらいではゴールが見えませんから、不安な気持ちは否めませんんね。

そこそこ登ったと思ったら、いきなり山門が現れました。

どうやらここが入り口のようです・・・ここが入り口だって!?

すでに心がくじけそうです。

しかし、本当に断崖絶壁の急斜面です。参道の山側はまるで壁ですし、谷側は滑り落ちるというよりも落下するという印象。

手すりや柵などの安全対策は一応なされていますが、気をつけて進んでいきましょう。

途中で勾配が緩やかになったり平坦になったりすることはありますが、下っていくことはありません。ひたすら登るのみです。

すれ違う下りの人からは「がんばって」「もうすこしだよ」なんていう温かいエールをたくさんもらいました。

行きの苦労をわかっているから自然と出てくる言葉なんでしょう。でもそういう時って「もう少しだよ」って言われたのに、全然もう少しじゃないんですよねー。

真っ赤な欄干のある橋が出てきました。もう少しだよっていう目印です。

ようやくゴールが見えてきました。しかし、なんという断崖絶壁な場所に建てたんでしょう。

昔の人はやると決めたらとんでもないことをやってのける人たちばかりだったんですね。

数年前に訪れた時はリフォームの途中でした。宿坊を兼ねた施設のように聞いています。

しかし・・・建っている場所がコワイ。

いくら修行のためとはいえ、こんな場所に建物を建てるなんて想像もできません。断崖絶壁とはまさにこのことでしょうね。

境内は、急勾配の場所にその段差を活かして建てられていますので、非常に高低差がありますし、コンパクトにまとまっています。

ようやく到着したと思っても、階段がたくさんありますので気をつけて登ります。

35歳の私の脚力で、10分程度かかりました。休憩なしでそこそこのハイペースで息を切らして登ってきてこれくらいかかります。

なのでご年配の方がマイペースでゆっくりと登ってくることを考えると、これ以上の時間はかかるということですから(おそらく倍くらいの時間はかかるでしょう)、時間に余裕を持って参拝するのが良さそうですね。

ちなみに、携帯電話の電波はつながっています。他の山岳霊場によっては圏外になることもありますから要注意です。

納経所も最近リフォームされており、綺麗な場所になっています。

大自然に囲まれた景観の中で、帰りの下り坂に備えて、しっかりと脚を休めてから出発するのが良さそうですね。

階段を登れば写真のようにコンパクトにまとまった境内があり・・・

さらに階段を登っては別の見どころを散策するとういようなスタイルです。立地がそういう場所ですから合理的ではありますが、苦労して登ってきてさらに階段を登るというのはけっこうこたえます。

手すりもありますから無理をしないように。

いらぬ心配かもしれませんが、これって崩れたりしないんでしょうか。

建物の上に覆いかぶさっており、断崖絶壁のレベルをはるかに超えている気がするのですが・・・。

階段を登り切ると、本堂と大師堂があります。

こちらは本堂です。写真の右端にはしごのようなものがありますが、これを登ると 法華仙人堂 と言われる場所にいけます。

しかし、この断崖絶壁にさらにはしごとなると、かなり怖いです。数年前に登ったことがありますが、不覚にも恐怖で脚がガクガクと震えてしまいました。

体力や気持ちに余裕があるのであれば登ってみてもいいかもしれませんが、くれぐれも細心の注意を払って登りましょう。

転落死亡事故もあったと聞いていますし、根性試しのような気構えで登るのはお勧めできません。

山岳霊場ですから、自然をナメてかかると牙を剥かれて返り討ちにあいます。それではなんのためのお遍路の旅なのかわからないですよね。

私は二度と登ることはないでしょう。怖いから。

しかし、ちゃんと安全に気をつければ登っていいということになっているんだし、はしごの脚をかける場所も結構すり減っているんですよね。

ということは、過去には多くの人が登って参拝していたということになります。

つまりは自己責任で登りましょうということですね。

四国八十八ヶ所霊場の中でも有数の難所と言われるだけあります。

こちらは大師堂です。本堂のすぐ近くにありますから、テンポよく参拝することができます。

私が参拝した3月は、まだ雪が残っていました。

12℃って、結構寒いですよ。

懸命に登ってきて汗をかいているところにこの寒さですから、訪れる季節によっては風邪をひかないようにしっかりと対策をしたほうがいいですね。

明治の時代にこちらの大師堂と本堂はほぼ全焼してしまっているようですが、大正、昭和の時代に再建されたようです。

自然とうまくマッチしていて美しいです。

大師堂の近くにある山門からさらに奥に進むこともできるようですが、今回はやめておきました。

普段は施錠されているようですので、納経所で鍵を借りて進むことになるようです。

御朱印もいただきました。

こちらのお寺は、この御朱印に対してはすごく厳しいようです。納経所で手渡された1枚の紙には、お遍路はスタンプラリーじゃないし、御朱印は集めて楽しいコレクションじゃない という厳しいご指摘が書かれていました。

まぁおっしゃる通りだと思います。肝に命じておきたいですね。

バイクお遍路のポイントと注意点

どうしてもこのお寺は 歩くのが大変 というイメージが先行してしまいますが、別に迷うようなわかりにくいところもありませんし、そういう意味ではシンプルです。

岩屋寺までのアクセス

案内看板も充実しており、迷うことはないでしょう。大きめの道から脇道に入って駐車場までの短い道がちょっと狭いので、バイクだと楽に進めるでしょう。

前から車が来た際にはすれ違うことはできませんし、そうでなくても大きめの車になると、駐車場まで到達するのに狭い道にヒヤヒヤしながら進むことになりそうですね。

一方で駐車場は結構広くて、普通車だと100台以上は駐車可能なようです。

駐車場から先は、くどいようですが歩くしかありません。歩きやすい服装を心がけましょう。

駐車料金はその時々で有料だったり無料だったりする

前回訪れたときは、「バイクは無料でいいよ」と言ってくださいましたが、今回は「バイクだから100円でいいよ」とのこと。

普通車でも200円ということですから、バイクで訪れることのメリットを感じましたので、気持ちよく料金箱に投入しました。

間違っても無料を期待するような気持ちで行くというのはよくありませが、その時々で変化するようですね。

バイクの駐車料金は看板にも書いていませんから、一番近くのお店にいる人にでも確認するのがいいでしょう。

あと、どこのお寺でも置き引き被害というのは発生する危険性がありますが、この岩屋寺の場合は特に長時間バイクから離れることになりますから、貴重品は必ず携帯するようにしましょう。

急勾配の長い参道にどうやって備えるかがバイクお遍路のポイントか

四国八十八ヶ所霊場を巡礼するときに限らず、バイクで走るときには転倒や事故に備えてそれなりの格好や装備を装着して備えると思うのです。

通常のお寺であれば散策するといってもその行動範囲は限られますから、極端な話バリバリのライダースーツでも特に問題になることはありません。

でもこの岩屋寺のように長時間にわたって急勾配を登ったり下ったりすることを考えると、あまりに動きにくい服装だとそれだけで体力を消耗してしまいますから、少し工夫した方がいいかもしれません。

私の場合は、動きやすく通気性の良い服装でなおかつ肌を露出しないものを選び、ブーツもダナーのケブラーライトというトレッキングに使われるようなブーツを選びました。

安全性と動きやすさを両立した服装というのはけっこう難しいかもしれませんが、それくらいキツイ参道ですので、それを知った上で挑戦してほしいと思います。

ただ、登りきった先にある光景はなんとも言えず感慨深いものがあります。これを人の手で作り上げたのだと思うと頭が下がります。

行こうと思って気軽に遊びに行けるような容易な場所でもありませんから、訪れたその1回を大切にして、ぜひ体力や時間に余裕を持って訪れたい場所ですね。

Posted by 愛媛ブロガー Atsushi(@Atsushi_k0

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